AI記事作成は丸投げしない!構成と判断は人、下書きと点検はAIに任せる6手順

AIに記事のテーマを伝えると、見出しのそろった下書きがすぐに返ってきます。ところが読み返すと、出どころのわからない数字や、どの会社のサイトにも書けそうな説明が混ざっていることがあります。AIの文章は整って見えるため、言い回しを直しただけで公開すると、読者が知りたい答えのない記事になりがちです。

Web集客ブックを運営する株式会社メリルは、YouTubeチャンネル『ウェブ職TV』で、AIを使った記事の書き方とAIに任せすぎたときの問題を発信してきました。

この記事では、人とAIの役割を分けた記事作成の6つの手順と、指示文(プロンプト)の作り方や公開前の事実確認を解説します。記事を読めば、AIの速さを生かしながら、検索した人の役に立つ記事を作る流れがわかります。

結論は、記事の目的・構成・事実確認を人が担い、AIには確認済みの資料を渡して下書きと点検を任せることです。

目次
  1. AI記事作成の6つの手順と、人とAIの役割分担
  2. AIに下書きと点検を頼む指示文(プロンプト)の作り方
    1. 記事の目的と読者を指示文で伝える
    2. 見出しの形・分量・文体などの条件を具体的に書く
    3. 確認済みの資料を渡し、資料にないことは書かせない
    4. 構成案は人が決め、見出しごとに本文を書かせる
    5. 下書きの点検を頼み、直すかどうかは人が決める
  3. AIの下書きを記事に仕上げる事実確認と編集
    1. 数字・固有名詞・制度は一次情報で確かめる
    2. AIが示した出典は開いて中身と照らし合わせる
    3. 自社の経験や独自の情報を書き足す
    4. AIらしい表現を直し、表記を整える
    5. 公開前に既存の記事と似ていないかを検索で確かめる
  4. AI記事作成とSEOについてのGoogleの考え方
    1. 記事は作り方ではなく内容の質で評価される
    2. 価値を加えずに大量の記事を作るとスパムポリシー違反になる
    3. AIの使い方と著者の情報を偽りなく示す
    4. 健康やお金の記事は特に正確さが求められる
  5. AI記事作成を会社で進めるときの注意点
    1. 社外秘の情報や個人情報を指示文に入れない
    2. AIのサービスの利用規約を確かめて社内ルールを決める
    3. 記事ごとに生成に使った指示文を残す
    4. 記事作成を外注する場合は依頼先のAIの使い方を確かめる
  6. AI記事作成は判断を人が担い、下書きと点検をAIに任せましょう

AI記事作成の6つの手順と、人とAIの役割分担

AI記事作成の6つの手順。記事の目的と読者、対策キーワードを決める、検索意図を調べて人が構成案を作る、確認済みの資料を渡してAIに下書きを書かせる、下書きの数字・固有名詞・出典を確かめる、独自の情報を書き足してAIらしい表現を直す、既存の記事と似ていないかを確かめてから公開する

AIを使った記事作成では、ChatGPT・Claude・Geminiなどの文章を生成するAI(生成AI)に下書きや点検をさせます。記事の目的と構成、公開するかどうかの判断は人が担います。

生成AIは、学習したデータをもとに可能性の高い言葉の並びを予測して文章を作る仕組みです。事実を調べて書いているわけではないため、出力には不正確な情報が混ざることがあります。

メリルでは、記事の土台になる企画や構成が読者に合っていなければ、AIの文章を整えても記事の価値は上がらないと考えています。AIに記事を丸投げし、言い回しだけを直して公開する進め方は、おすすめしていません。

定義の説明のように誰が書いても大きく変わらない部分はAIの下書きで手早く済ませ、浮いた時間を事実の確認や独自の情報の書き足しに回す使い方をおすすめしています。使うAIの種類も大事ですが、AIを使う工程と渡す資料の方が記事の品質を大きく左右するという考えです。

メリルのYouTubeチャンネル『ウェブ職TV』では、AIで書いた記事を手直しするだけでは検索で上位に表示されにくい理由を、動画で解説しています。

AIを使った記事作成の手順は、次の6つです。

  1. 記事の目的と読者、対策キーワードを決める
  2. 検索意図(検索した人が知りたいこと)を調べ、人が構成案を作る
  3. 確認済みの資料を渡し、見出しごとにAIに下書きを書かせる
  4. 下書きの数字・固有名詞・出典を一次情報で確かめる
  5. 自社の経験や独自の情報を書き足し、AIらしい表現を直す
  6. 既存の記事と似ていないかを確かめてから公開する

手順ごとの人とAIの役割は、以下の表のとおりです。

手順 AIに任せる作業 人が担う作業
手順1 なし 記事の目的と読者、対策キーワードを決める
手順2 抜けている論点の洗い出し 検索意図を調べ、見出しと順番を決める
手順3 資料をもとにした見出しごとの下書き 渡す資料を選んで事実を確かめ、指示文を書く
手順4 誤りの候補の洗い出し 一次情報と照らし合わせ、直すかを決める
手順5 誤字・脱字や表記の揺れの洗い出し 自社の経験や独自の情報を書き足し、AIらしい表現を直す
手順6 なし 既存の記事と似ていないかを調べ、公開を決める

記事の目的と構成、公開するかどうかは、会社の事業と読者を知っている人でなければ決められません。AIの出力が正しいかどうかは、AI自身の答えだけでは確認できないため、手順4の事実確認も人が担います。自社の経験や独自の情報はAIが持っていないので、手順5の書き足しも人の作業です。

AIに任せる作業を下書きと点検に絞ると、判断を人に残したまま作業を速められます。

キーワードの選び方と検索意図の調べ方は、以下の記事で詳しく解説しています。

» SEO記事の書き方は検索意図が起点|キーワード選定からリライトまでの6手順

AIに下書きと点検を頼む指示文(プロンプト)の作り方

AIに下書きと点検を頼む指示文(プロンプト)の作り方で押さえたい5つのこと。記事の目的と読者を伝える、見出しの形・分量・文体などの条件を具体的に書く、資料にないことは書かせない、見出しごとに本文を書かせる、点検を頼み、直すかどうかは人が決める

AIの出力は、指示文に書いた情報が具体的であるほど、意図に近づきます。下書きと点検を頼む指示文で押さえたいことは、以下の5つです。

  • 記事の目的と読者を指示文で伝える
  • 見出しの形・分量・文体などの条件を具体的に書く
  • 確認済みの資料を渡し、資料にないことは書かせない
  • 構成案は人が決め、見出しごとに本文を書かせる
  • 下書きの点検を頼み、直すかどうかは人が決める

記事の目的と読者を指示文で伝える

指示文には、何のための記事で誰が読むのかを書きましょう。AIは、会社の事業の方針や想定する読者を、指示文に書かれた範囲でしか知りません。新しく入った担当者に仕事を頼むときと同じように記事の背景から伝えると、意図に沿った出力が返りやすくなります。

指示文に書く項目と書き方の例は、次の表のとおりです。

項目 書き方の例
記事を載せる場所と目的 自社のオウンドメディアに載せる、◯◯の始め方を説明する記事
読者 ◯◯を初めて担当する企業のWeb担当者
AIの役割 見出しごとの下書きを書くライター
読者に取ってほしい行動 記事の手順に沿って準備を始める

書いた指示文は、事情を知らない同僚が読んでも同じ記事を思い描けるかで見直してください。

見出しの形・分量・文体などの条件を具体的に書く

出力の形と守ってほしい条件は、指示文の中で具体的に指定しましょう。指示文に書かれていない部分は、AIが推測で補って出力します。指示文で指定しておきたい条件は、次のとおりです。

  • 見出しの階層(h2とh3)と数
  • 1つの見出しあたりの分量
  • です・ます調などの文体
  • 箇条書きや表を使う箇所
  • 統一する用語の表記

してほしくないことは、してほしいことの形に言い換えて書くと、AIが取るべき行動がはっきりします。たとえば「専門用語を使わない」と書くより「専門用語は、初めて読む人にも伝わる言葉に言い換える」と書く方が、AIは指示に沿いやすくなります。

出力が意図と違う場合は、出力を手で直す前に、足りなかった条件を指示文に足して出し直させてください。メリルでは、最初から完璧な指示文を作ろうとして時間をかけるより、まずAIに頼んで出力を見ながら情報を足していく方が早いと考えています。

確認済みの資料を渡し、資料にないことは書かせない

数字や商品の情報を含む記事では、AIに使ってよい資料を渡し、資料に書かれた情報だけで書くよう指示しましょう。AIが自分の知識で補った部分には、誤った情報が混ざることがあります。AIに渡す資料の例は、次のとおりです。

  • 自社の商品・サービスの資料
  • あらかじめ一次情報で確かめた数字や事実の一覧
  • 取材や打ち合わせのメモ
  • 文体の見本にする自社の過去の記事

メリルでは、記事の目的に関係のない資料と正しいかどうかわからない資料を外してから、AIに渡してきました。資料の中身が間違っていればAIの下書きにも誤りが入るため、書かせる前に資料の事実を確認する進め方です。

メリルのYouTubeチャンネル『ウェブ職TV』では、集めた資料をもとにAIに記事を書かせ、書く前と書いた後に事実を確認する進め方を動画で解説しています。

資料に答えがない項目は、推測で埋めずに「資料に記載なし」と書くよう指示しておきましょう。AIに「わからない」と答える道を残すと、誤った情報を減らせます。資料のどの部分をもとに書いたかを主張ごとに示させると、人が下書きを確認する手間も減ります。

構成案は人が決め、見出しごとに本文を書かせる

構成案は人が作り、AIには見出しを1つずつ指定して本文の下書きを書かせましょう。メリルでは、検索意図に必要な見出しやずれている見出しを見分ける判断は、テーマの知識を持つ人にしかできないと考えています。AIに構成案から作らせる進め方は、おすすめしていません。対策キーワードで実際に検索し、上位に表示される記事を読むと、検索意図をつかむ手がかりになります。

構成案から本文までを工程に分ける理由は、前の工程の出力を人が確認してから次に進めるためです。工程ごとの進め方は、次のとおりです。

  1. 人が検索意図を調べ、見出しと順番を決めて構成案を作る
  2. 構成案をAIに渡し、足りない論点がないかを点検させる
  3. 見出しを1つずつ指定し、渡した資料をもとに本文を書かせる
  4. 書き上がった本文を人が通して読み、つながりの悪い箇所をAIに直させる

見出しと使う資料を1回ごとに指定すると、資料にない話が混ざりにくくなります。見出し1つ分の下書きを頼む指示文の例は、次のとおりです。

◯◯の始め方を説明する自社のオウンドメディアの記事を作っています。読者は、◯◯を初めて担当する企業のWeb担当者です。 構成案の「◯◯」の見出しの本文を、下に貼った資料だけをもとに、です・ます調で400字程度に書いてください。 専門用語は、初めて読む人にも伝わる言葉に言い換えます。資料に答えがない項目は「資料に記載なし」と書き、主張ごとにもとにした資料の番号を添えます。 構成案と資料は、下のとおりです。

Claude Codeに資料のファイルを指定して本文を書かせる手順は、以下の記事で解説しています。

» Claude Codeでの記事作成は5段階|パソコンから切り離して安全に始める

下書きの点検を頼み、直すかどうかは人が決める

書き上がった下書きはAIに点検させ、指摘のどれを直すかは人が決めましょう。点検を頼む指示文の例は、次の表のとおりです。

点検したいこと 指示文の例
検索意図とのずれ 以下の記事は、検索キーワード「◯◯」で上位表示を目指して書いた記事です。検索意図と記事の内容がずれていたら、直し方を教えてください。
読者から見た不足と明らかな誤り 以下の記事に、読者にとって足りない情報やわかりにくい箇所と、誤字・脱字や明らかに誤っている箇所がないかを厳しく確認し、箇条書きで簡潔に教えてください。

メリルでは、AIの指摘を人が判断する前提であれば、点検にAIを使って損はないと考えています。点検の指示文には「厳しく」「箇条書きで簡潔に」と添えて、AIがほめ言葉や前置きばかりを返さないようにしてきました。

AIの指摘は、資料や一次情報と照らし合わせてから直してください。

AIの下書きを記事に仕上げる事実確認と編集

AIの下書きを記事に仕上げる事実確認と編集の5つの作業。一次情報で数字や制度を確かめる、AIが示した出典は開いて照らし合わせる、自社の経験や独自の情報を書き足す、AIらしい表現を直す、似た文章がないかを検索で調べる

AIの下書きは、文章が整っていても、書かれた事実が正しいとは限りません。下書きを公開できる記事に仕上げるために人が行う作業は、以下の5つです。

  • 数字・固有名詞・制度は一次情報で確かめる
  • AIが示した出典は開いて中身と照らし合わせる
  • 自社の経験や独自の情報を書き足す
  • AIらしい表現を直し、表記を整える
  • 公開前に既存の記事と似ていないかを検索で確かめる

数字・固有名詞・制度は一次情報で確かめる

下書きに出てくる次の情報は、公開する前に1つずつ一次情報で確かめましょう。

  • 料金・数量・日付・計算の結果などの数字
  • 会社名・商品名・人名
  • 法令や制度の説明
  • 操作の手順と画面の名前

一次情報とは、数字や制度を最初に発表した組織が自ら公開している情報のことで、官公庁の発表や商品・サービスの提供元の公式ページが代表例です。

AIの回答には、AIが学習した時点より後の変更が反映されていない場合があります。メリルでは、AIは日付・人名・計算も間違えやすいと考えており、特に念入りに確認することをおすすめしています。

タイトルやmeta description、画像の代替テキストのように検索結果に表示されることがある部分も、本文と同じように確認してください。

AIが示した出典は開いて中身と照らし合わせる

AIが出典やURLを示した場合も、示されたページを実際に開き、下書きと同じ内容が書かれているかを確認しましょう。AIは、もっともらしく見えても事実に基づいていない引用を示すことがあります。

メリルでは、AIが読み込めなかったファイルやURLの内容を、読んだかのように答える場合にも注意が必要だと考えています。出典を照らし合わせるときの確認点は、次のとおりです。

  • ページが開けるか
  • 下書きと同じ内容が書かれているか
  • 数字の条件や対象が下書きと同じか
  • ページの更新日が古くないか

示された出典が個人のブログやまとめ記事だった場合は、もとになった一次情報を探して確かめ直してください。

自社の経験や独自の情報を書き足す

AIの下書きには、自社だけが持っている経験や情報を書き足しましょう。

メリルでは、AIの下書きは記事の骨組みにすぎず、自社の経験や知識を足して読者の役に立つ記事に仕上げる必要があると考えています。たとえば「ブログで月に100万円を稼ぐ方法」をAIに聞くと「努力する」「継続する」のようなわかりきった項目が並び、読者が知りたい具体的な方法は出てきにくいという見方です。自社ならではの情報の例は、次の4つです。

  • 自社で集計したデータや調査の結果
  • 担当者が実際に試した手順と結果
  • 顧客から多く寄せられる質問と回答
  • 自社の担当者や専門家への取材の内容

体験談や利用者の声は、AIに作らせずに実際の記録から書いてください。起きていない体験を載せれば、記事に事実でない内容が入ります。

AIらしい表現を直し、表記を整える

下書きに残るAIらしい表現は、公開する前に直しましょう。メリルでは、次のような特徴が残る文章は、AIで書いたと読者に気づかれやすいと考えています。

  • アスタリスクやシャープなどの記号が残っている
  • 日本語の記事なのに人名が英語のまま
  • 同じ文末が続き、文章のリズムが単調
  • です・ます調に「だ・である」が混ざっている
  • 順接の接続詞や読点が多すぎる
  • 段落ごとに伝えたいことがわからない

当たり前の説明が多いほど読者が知りたい答えは埋もれがちです。「努力する」「継続する」のように読者がすでに知っている説明は削り、用語の定義のように読者に必要な基本の説明は短くまとめて残してください。表記の揺れや誤字・脱字の候補はAIに挙げさせ、最後に担当者が全文を声に出すつもりで通して読むと、不自然な言い回しに気づけます。

公開前に既存の記事と似ていないかを検索で確かめる

公開する前に、記事の中の文をいくつか選んでGoogleで検索し、似た文章がすでに公開されていないかを調べましょう。AIは仕組み上、学習したデータに含まれる文章と似た文章を出力することがあります。生成AIを使う場合は、使う人が元の文章を知らなくても、似た文章を公開すれば著作権の侵害になる場合があります。

著作権の侵害に当たるには、既存の著作物と表現が似ていること(類似性)と、既存の著作物をもとに作ったこと(依拠性)の両方が必要です。考え方(アイデア)が共通するだけでは類似性はなく、表現が共通している場合に類似性があるといえます。

類似性がない文章であれば、使うために著作権法上の許諾を得る必要はありません。似た文章が見つかった場合は、該当する部分を削るか、自社の情報をもとに書き直してください。

AI記事作成とSEOについてのGoogleの考え方

AI記事作成とSEOについてのGoogleの4つの考え方。記事は作り方ではなく内容の質で評価される、価値を加えない大量生成はスパムポリシー違反になる、AIの使い方と著者の情報を偽りなく示す、健康やお金の記事は特に正確さが求められる

AIを使った記事が検索でどう扱われるかには、Googleの明確な方針があります。2026年10月時点で、AI記事作成に関わるGoogleの考え方は次の4つです。

  • 記事は作り方ではなく内容の質で評価される
  • 価値を加えずに大量の記事を作るとスパムポリシー違反になる
  • AIの使い方と著者の情報を偽りなく示す
  • 健康やお金の記事は特に正確さが求められる

記事は作り方ではなく内容の質で評価される

Google検索は、記事をAIで作ったか人が書いたかではなく、内容の質で評価します。AIを使ったからといって、検索の順位が特別に有利になるわけでもありません。AIを適切に使っている限り、AIの使用がGoogleのガイドラインの違反に当たることはなく、評価の対象は記事の中身です。

検索した人の役に立つオリジナルな内容で、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の面で優れた記事は、高く評価されます。E-E-A-T自体は順位を直接決める要因ではなく、4つの中で最も重要な要素は信頼性です。

メリルでは、AIで作った記事でも読者の役に立てば問題はなく、人が書いた記事でも役に立たなければ意味がないと考えています。

価値を加えずに大量の記事を作るとスパムポリシー違反になる

AIなどのツールで、読者にとっての価値を加えないまま大量のページを作ることは、Googleのスパムポリシーで「大量生成されたコンテンツの不正使用」の例に挙げられています。読者の役に立つことではなく、検索順位の操作を主な目的として大量のページを作る行為が対象です。

Google 検索セントラルの「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」の「大量生成されたコンテンツの不正使用」の節。生成 AI ツールなどで、ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成することなど、5つの例が並んでいる

出典:「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」(Google 検索セントラル)(https://developers.google.com/search/docs/essentials/spam-policies?hl=ja#scaled-content)の一部を切り取って掲載(2026年10月30日の画面)。ページの文章はクリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 ライセンス(https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja)で提供されています。Google は Google LLC の商標です。Web集客ブックは、Google が推奨・提携しているものではありません。

違反したサイトは、検索結果での順位が下がったり、表示されなくなったりすることがあります。AI記事作成に関わる不正な行為の例は、ほかに次の3つです。

  • 複数のページの内容を、価値を加えずにつなぎ合わせる
  • 他のサイトの文章を、語句を類義語に置き換えるなどして転載する
  • 検索キーワードを含むだけで、読者にとって意味のないページを大量に作る

他社の記事をAIに貼り付けて言い換えさせ、自社の記事として載せる使い方は、自動化された手法で少し手を加えただけの転載の例に当たります。

文化庁の『AI と著作権に関するチェックリスト&ガイダンス』でも、他社の記事を指示文に貼って似た文章を作らせる使い方は元の記事をもとに作ったこと(依拠性)が認められやすく、権利者の許諾が要る場合もあるとしています。

メリルでは、AIで作った記事を大量に公開したのに検索で上位に表示されないという相談を、企業やブロガーから多く受けてきました。品質の低い記事が増えたサイトでは、後から記事ごとに直すか消すかを調べる手間と費用がかかることも、支援の中で見てきました。

AIを使う場合も、記事1本ごとに読者にとっての価値を加えることが前提です。

AIの使い方と著者の情報を偽りなく示す

読者が「この記事はどのように作られたのか」と疑問を持ちそうな記事では、AIをどう使ったかを記事の中で説明しましょう。記事の作り方は、読者にとって有用な情報です。

生成の大部分にAIを使った記事なら、AIを使った工程と人が確認した内容を書いておくと、読者に作り方が伝わります。

著者の欄にAIの名前を書くことは、AIの使用を示す方法としてふさわしくありません。AIで作った顔写真・架空の名前・偽りの資格で専門家が書いたように見せる著者情報は、読者を欺く行為に当たり、Google検索で低品質なページとみなされる材料になります。

健康やお金の記事は特に正確さが求められる

健康・お金・安全のように人の生活に大きく関わるテーマでは、Google検索は記事の信頼性を特に重視します。健康やお金に関わる記事は、内容の精度が高く、専門家の間で確立された見解と一致している必要があります。AIの回答は、医学・法律・金融などの専門的な助言として頼れるものではありません。

AIの下書きを使う場合でも、健康やお金に関わる記事は専門家に内容を確認してもらってから公開しましょう。

AI記事作成を会社で進めるときの注意点

AI記事作成を会社で進めるときの4つの注意点。社外秘の情報や個人情報は指示文に入れない、社内ルールは利用規約を確かめて決める、生成に使った指示文は記事ごとに残す、外注する場合は依頼先のAIの使い方を確認する

会社でAIを使う場合は、記事の品質に加えて、入力する情報の扱いと権利の管理にも注意が必要です。AI記事作成を会社で進めるときの注意点は、以下の4つです。

  • 社外秘の情報や個人情報を指示文に入れない
  • AIのサービスの利用規約を確かめて社内ルールを決める
  • 記事ごとに生成に使った指示文を残す
  • 記事作成を外注する場合は依頼先のAIの使い方を確かめる

社外秘の情報や個人情報を指示文に入れない

未発表の企画や取引先の情報のような社外秘の情報は、会社として入力を認めたサービスでなければ、AIの指示文に入れないでください。AIのサービスによっては、入力した内容に人が目を通したり、AIの改良に使ったりする場合があります。

入力した内容の扱いはサービスや設定によって違うので、会社で使う前にプライバシーに関する説明と設定を確認しましょう。

ChatGPT の「設定」にある「データコントロール」の画面。「モデル改善に協力する」(チャットをモデルの学習に使用するかどうかを設定)の切り替えがオンになっている

出典:ChatGPT の「設定」→「データコントロール」の画面(撮影用に用意した無料のプランのアカウントで、設定を変えていない状態。2026年10月30日の画面)。ChatGPT は OpenAI の商標です。Web集客ブックは、OpenAI が推奨・提携しているものではありません。

顧客の氏名や連絡先などの個人情報も、指示文に入れないのが基本です。業務の都合で個人情報を含む指示文を入力する場合は、個人情報保護委員会の『生成AIサービスの利用に関する注意喚起等』に沿って、少なくとも次の2点を事前に確認する必要があります。

  • 入力が個人情報の利用目的の範囲内か
  • 本人の同意なく入力する場合は、AIのサービスを提供する会社が、入力した個人情報を回答の出力以外の目的(機械学習など)に使わないか

個人情報保護委員会の『生成AIサービスの利用に関する注意喚起等』の2ページにある「(1) 個人情報取扱事業者における注意点」。個人情報を含むプロンプトを入力するときは利用目的の範囲内かを確かめること、本人の同意なく入力するときはAIのサービスを提供する事業者が機械学習に使わないことなどを確かめることの2点が書かれている

出典:「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(個人情報保護委員会)(https://www.ppc.go.jp/files/pdf/230602_alert_generative_AI_service.pdf)の2ページを加工して作成。加工(一部の切り取り)は株式会社メリルが行いました(2026年10月29日に取得)。

AIのサービスの利用規約を確かめて社内ルールを決める

AIを記事作成に使う前に、利用するサービスの利用規約を読み、禁止されている使い方を確認しましょう。利用規約で他人の著作物の入力を禁止したり制限したりしているサービスもあります。利用規約を読んだうえでAIの使い方を社内ルールにしておくと、担当者ごとの判断のばらつきを防げます。社内ルールに入れておきたい項目は、以下のとおりです。

  • 会社で使ってよいAIのサービス
  • AIを使ってよい工程と使わない工程
  • 指示文に入れてはいけない情報と、他社の記事などの著作物の扱い
  • 公開前に人が確認する項目と担当者
  • 著作権の侵害などの問題が起きた場合の対応

決めたルールは記事作成に関わる全員と共有し、著作権の基本的な考え方を全員が理解しているかも確かめてください。

記事ごとに生成に使った指示文を残す

AIを使って記事を作ったら、生成に使った指示文と渡した資料を記事ごとに残しておきましょう。既存の著作物をもとに作ったのではないこと(依拠性がないこと)を後から説明するとき、生成の過程を確認できる記録が役に立ちます。記録しておきたい項目は、次の5つです。

  • 使ったAIのサービス名と使った日
  • 入力した指示文
  • AIに渡した資料
  • AIが出力した文章
  • 人が直した箇所と照らし合わせた出典

残した指示文は、同じ種類の記事を作るときの指示文のひな形にも使えます。

記事作成を外注する場合は依頼先のAIの使い方を確かめる

記事作成を外注するときは、AIを使う工程と事実確認の担当者を、発注する前に依頼先に聞いておきましょう。依頼先への確認事項は、次のとおりです。

  • AIを使う工程と使わない工程
  • 事実確認に使う資料と担当者
  • 既存の記事と似ていないかを調べる方法
  • 納品された記事の著作権の扱い

外注先の選び方と依頼の進め方は、以下の記事で解説しています。

» オウンドメディアの外注は丸投げしない!任せる範囲の決め方と料金の実例3社

» ブログ記事の外注は4つの手順で進める|テスト記事と依頼文で失敗を防ぐ

株式会社メリルのHands+は、記事作成を含むオウンドメディアの構築・運用代行サービスです。Hands+では必要に応じてChatGPTなどの最新AIを活用しており、作成した記事などの成果物の著作権は依頼した企業に帰属します。記事の品質が気になる方向けに、無料で1記事制作するトライアルも実施しています。

AI記事作成は判断を人が担い、下書きと点検をAIに任せましょう

AI記事作成は判断を人が担い、下書きと点検をAIに任せる。人が担う作業は、目的と構成を決める、事実を確かめる、独自の情報を書き足す、公開を決める。AIに任せる作業は、見出しごとの下書きと、抜けや誤りの候補を挙げる点検

AI記事作成では、人が担う判断とAIに任せる作業を分けると、作業を速めながら記事の正確さを保てます。AIに任せる作業は、人が確認した資料をもとにした見出しごとの下書きと、抜けや誤りの候補を挙げる点検です。手順ごとに人が担う作業は、次の6つです。

  • 記事の目的と読者、対策キーワードを決める
  • 検索意図を調べ、見出しと順番を決める
  • 渡す資料を選んで事実を確かめ、指示文を書く
  • 一次情報と照らし合わせ、直すかを決める
  • 自社の経験や独自の情報を書き足し、AIらしい表現を直す
  • 既存の記事と似ていないかを調べ、公開を決める

Google検索は、記事の作り方ではなく内容の質を評価します。会社で進める場合は、利用規約を確かめて社内ルールを決めることが前提です。

まずは次に書く記事1本で、人が作った構成案と確認済みの資料をAIに渡し、見出し1つ分の下書きを書かせてみましょう。

参考にしたページ